ウレタンフォームでできた枕やマットレスって柔らかくて気持ちいいですよね。
でも、水洗いできないので「汗や汚れが溜まっているのでは?」と不安になる人も多いはずです。
「とりあえずお風呂場でシャワーでもかけようかな・・・その前に調べてみるか〜」とこのページを見てくれたのなら、ちょうど良いタイミングでした。
ここでは「ウレタン枕を洗ったらどうなるのか?」を実験し、その結果をまとめています。
水洗い厳禁のウレタンを洗ってみよう
サンプルはアマゾンで買った「うつぶせ寝まくら」
うつぶせ寝 枕 うつ伏せ まくら うつぶせ 昼寝 仮眠 机 抱き枕 デスク マット ピロー
うつぶせ寝まくらの塩梅を知りたいと以前Amazonから買ってみたのですが、想像以上に使いにくかったもの。
価格は2 000 ですし、まさに中国の安物ウレタン製品といった感じでしょうか。
おそらくAmazonで販売されている低反発系寝具はどれもこのクオリティではないかと推測します。
今は一部で洗えるウレタンもあるようですが、それでも8割以上は水洗い厳禁のウレタンでしょう。
もちろんこの枕も水洗いはダメです。
ウレタンは大量の水を吸うのでかなり重くなる
このサイズでも「水を吸わせるにはデカすぎる」と思ったので、半分にカット。
今思えば、水洗いする前とした後で比較できるので2分割にしたのは正解でした。
断面を見てみるとかなりキメ細かいですよね。
蒸しパンのよう。
まだ何もしていない状態の重量を測ってみます。
約154gでした。
水を吸ってしまうといったいどこまで重くなるのでしょうか。
水を入れたバケツの中に沈めてみます。
水中でグッと潰してあげるとウレタン内にある空気がブワァーっと出てきて、代わりに水をグングン吸収。
水が滴って重量がみるみる変わっていくのですが、大体700g~800gの間くらいになりました。
実験で使用しているウレタン、体積は一般的なウレタン枕の3分の1以下だと思いますが、それでも500g以上水を吸ったことになります。
最初にカットせず水を吸わせていたら、1kgを超えていたでしょう。
手で絞ってどれだけ脱水できるのか?
ウレタンは大量に吸水できることがわかりました。
次は脱水してみたいと思います。
もしお風呂場でウレタンマットレスを洗ってしまった場合、洗濯機での脱水はサイズ的に不可能。
手でしぼったり足で踏みつけたりするほかありません。
なので渾身の力を込めて潰し脱水をしていたら・・・。
水に濡れることでウレタンはめちゃくちゃ脆くなってしまうようです。
爪を立てないようにしていたにもかかわらず、糸も簡単に指がめり込んで裂けてしまいました。
まぁ半分にカットした時点で廃棄する運命なのですが、もしそうじゃなかったら悲しいですよね。
では、計量してみましょう。
もはやハリを失ったウレタンなので計量器にうまく乗せられず手を添えています。
だいたい480gくらいでしょうか。
水に付ける前が約154g、がっつり水を吸わせて約700~800g、その後絞って約480g。
絞ってもなお半分くらい残ってるなんて恐るべき水分保持力ですね。
もしこれより体積のある枕やマットレスを洗ってしまったら・・・。
手で絞ってどうにかなるレベルではありません。
洗濯機で遠心力脱水させたら水は抜けるだろうか?
次は洗濯機の力を借りて脱水を試みてみます。
手で絞るのと比較したいので再度水を吸わせた後に10分間脱水しました。
脱水が終わり、取り出してみると・・・なんか変形してますね。
それに持った感じだとあまり軽さを感じません。
計量してみると、約420gくらいでした。
手で絞った時の重量が約480gなので、洗濯機の脱水を使ってもそんなに違いがないようです。
遠心力脱水なのでウレタンに傷がつくのは避けられそうですが、変形しますからね・・・。
ちなみに洗濯機での脱水後さらに手でギュッと絞ってみると、水滴が落ちる落ちる。
最終的には「自然乾燥」するほかないようです。(何日かかるのかな?)
天日干しなんてした日にはウレタンの劣化は免れませんし・・・ていうか、触っていて気づいたのですが・・・。
もう劣化してるわ!!
水洗い前と後で大幅にサイズが変わる
これヤバくないすか。
洗った後のウレタン・・・大きくなってるんですよね。
ここで2016年に試した「モルデックスの耳栓を洗ってみた」を思い出しました。
耳栓を水洗いしたときも洗った方は一回り大きく膨らみ、かつ「ゆっくり復元する感じ」が消えてしまったのですが、あれと同じ状況。
【関連記事】MOLDEXの耳栓を洗浄したら大変な事が判明、洗ってはいけない
というか、今回も水洗いしているときに思ったんですよね。
「あれ、なんかヌメってる感じがある・・・」と。
明らかにウレタンのなにかが溶け落ちたような感触です。
これでは枕カバーに戻すのも一苦労。
まぁ柔らかいので無理やり詰めてあげれば入りそうですけど、なんか嫌ですよね。
ちなみにこの記事は動画でも観れますので、興味のある方はぜひ。
ウレタンを洗ってみたまとめ
絶対に洗わない方がいい(洗ったら終わり)
この実験で使ったのは低反発ウレタンでしたが、高反発ウレタンでも洗濯可能な製品以外は洗濯を控えましょう。
何が起こるかわかりません。
特に、水洗いした後のウレタンは、洗う前と比較して「もっちり感」が消えています。
そのため、ちょっとした力で簡単に裂けてしまうんですよね。
かなり脆くなってしまった印象です。
水洗いして綺麗になったとしても、以前のウレタンではない状態になってしまうのでリスクしかありません。
洗おうとしている家族・知人・友人がいたらこの記事を見せてでも絶対に思いとどまらせるべきです。
そして、洗いたいなら「水洗いできるエア系マットレス」が現状で最強。
下記の関連記事も参考になれば幸いです。