ふとしたきっかけでマットレスを濡らしてしまうこともあるでしょう。
例えば「子供のおねしょ」「ペットのおしっこ」「飲み物をこぼしてしまった」など。
そんな時にマットレスはどう扱うのが正しいのかを解説します。
マットレスを濡らしてしまった時の乾かし方
乾いたタオルを押し当てて水分を絞り出す
マットレスを濡らしてしまい困っている方の多くは「ウレタンマットレス」だと思います。
ウレタン素材は言わばスポンジですから、水分の吸収力や保持力が抜群。
そのため、濡らしてしまった部分に乾いたタオルを押し当て水分を絞り出すのが第一段階。
このときマットレスの上下を挟み込むようにタオルを敷いて上から圧をかけてあげましょう。
その後、第二段階として風通しの良い場所に数日置いておくか、ドライヤーや扇風機の冷風で少しずつ乾燥させます。
濡れたまま放置するとカビの発生原因にもなりやすいため、マットレスは壁に立てかけるなどして乾かして下さい。
おしっこや飲み物をお風呂場で洗い流すのはNG
そもそもウレタンマットレスは「原則水洗いNG」であり、水分に浸してはいけません。
中には水洗い可能なフォームを使っているマットレスもありますが、特にそういう記載がなければ一律ダメだと受け取ってよいでしょう。
「おしっこ臭いから水洗いしたい」という気持ちもあるでしょう。
しかし、お風呂場でシャワーをかけたりした日には本格的にヤバイ状態になります。
- マットレスの水が絞れない(いつ乾燥が終わるかわからない)
- ウレタンが劣化して寝心地や耐久性に影響が出る
その悲惨さを知ってもらいたいとウレタン枕を水洗いした動画を撮りました。
このサイズでこの有様ですから、マットレスを水浸しにした日にはもう元には戻せないでしょう。
もはや「骨折り損のくたびれ儲け」という言葉がピッタリで、良い事は1つもありません。
おしっこ臭いのが嫌であれば、素直に新しいマットレスを購入するのが一番です。
あるいは「(低反発・高反発)ウレタンマットレスの洗浄クリーニングサービス」もありますが、値段もそれなりなので「新品を買うか、クリーニングするだけの価値はあるか?」をよく検討した上で利用するのが賢明でしょう。
また、そのようなサービスでも引き受け拒否している素材もあるため、出来ない場合は諦めましょう。
マットレスの処分については市区町村で指定されている有料の粗大ごみとして出すのが手っ取り早く済みます。
【関連記事】マットレスの買い替え時期や目安は?処分は引き取りがいい?
マットレスが濡れるのを防ぐために
防水シーツと敷きパッドを使う
マットレスの上に防水性のあるシーツと敷きパッドを使うのが対策の1つ。
状況にもよりますが、防水シーツだけだと弾いた水分の行き先が安定しません。
そこで防水シーツの上からさらに敷きパッドを付けておけば、水分の吸収を手助けすることに繋がるでしょう。
マットレス自体も複数の布地に守られ清潔な状態をキープできます。
防水シーツは「おねしょシーツ」などと名称を変えた様々な製品があるものの、寝ている間に動くような1枚布タイプはおすすめできません。
ボックスシーツのようにゴムでしっかり覆えるタイプを選ぶと安心ですね。
また、水分も湿気も通さない防水シーツは蒸れて寝心地が悪くなるため「水は通さず湿気は通す(透湿性)」のある製品を選びましょう。
ポリエチレンファイバー素材(エア系)のマットレスを使う
これは「濡れるのを防ぐ」よりは「濡れても洗える素材にしてしまう」といった発想です。
上記はポリエチレンファイバー素材であり、この素材を使ったマットレスを当サイトでは「エア系マットレス」と呼んでいます。
特徴は「通気性が極めて高い」「高反発で寝心地が良い」「耐水性があり水洗い可能」の3つ。
つまり、おねしょをしたり何かをこぼしても中の詰め物(芯材)ごと水洗いが可能なのです。
ただしポリエチレンファイバー素材は水を吸わないため、敷きパッドやカバーを付けてあげないと溢れた液体はそのまま落下していくので注意して下さい。
(例えばマットレスやベッド(床板がすのこタイプ)の下が畳やカーペットだと、マットレスを通り抜けてそれらに被害が及ぶでしょう)
この素材のマットレスは様々なメーカーから販売されていますが、特に日本メーカーであるライズのスリープオアシスがおすすめ。
なぜなら、ヘタりにくくなるよう素材の密度を上げているにも関わらず、価格もそれほど高くないため。
安く買おうと思えば他にも選択肢はありますが、あまりに安い製品だと使って半年もしないうちにヘタって底づきしてしまうなどの欠点もあります。
【関連記事】スリープオアシスエントリーはおすすめ?上位モデルとの違い
さいごに
濡らしてしまいやすい環境であれば事前に対策を
「ウレタンマットレスって洗っちゃダメなんだ」と肩を落とした方もいるのではないでしょうか。
是非覚えておいて欲しいのは「洗うのはおすすめしない」ではなく「洗ったら大変なことになる(色々な意味で)」ということ。
次からは同じ思いをしないために、しっかりと対策をしておきましょう。
参考になれば幸いです。