よく寝具売り場で表面がでこぼこしたマットレスを見かけることはありませんか?
この記事では「あのデコボコは何なの?」と思っている方へ解説したいと思います。
表面がデコボコしたマットレスについて
正式名称はプロファイル加工マットレス
あの「デコボコ」には「プロファイル加工」という正式な名前があります。
それを施したマットレスなので「プロファイル加工マットレス」という訳ですね。
似たような存在で下記のような「ブロック加工」もありますが、こちらはプロファイル加工とは言いません。
特徴は体圧分散性と通気性
プロファイル加工マットレスの特徴は「体圧分散性の良さ」と「通気性の良さ」です。
体圧分散性とはマットレスの上に横になったとき、マットレスにかかる体重を適切に分散する性能のこと。
例えば床など硬い地面に寝ると身体が痛くなりますよね?
これは体圧が適切に分散されないためであり、身体にはとても悪い環境であると言えます。
ヘタった敷布団やマットレスなども同様に体圧分散に劣るため「身体の疲れ」や「腰の調子」に影響を与えることもあるでしょう。
プロファイル加工マットレスはよく「点で支えるマットレス」とも言われます。
荷重の強く掛かる所と弱く掛かる所で点の沈み具合が変わるように設計されているため、より体圧分散に優れるということ。
また、ボコボコの上に寝ることで身体とマットレスの間にいくつもの空間が生まれます。
それにより密着時に生まれる「蒸れ」を素早く逃がせるというメリットもあるのですね。
プロファイルマットレスへの素朴な疑問
プロファイル面を下にして使うの?それとも上?
先ほど「ボコボコの上に寝る」と説明した通り、プロファイル面が上です。
下にしてもプロファイル加工の恩恵は受けられないので注意して下さい。
しかし、マットレスの下(床や畳と接する面)にもプロファイル加工を施している製品はあります。
これはマットレスを通り抜けた湿気が素早く抜けるよう考慮したためだと言えますね。
他には溝を作って逃がすタイプもあります。
じゃあ敷布団はどうするの?
プロファイル加工マットレスを始め、体圧分散性を考慮したマットレスは敷布団を使いません。
つまり、マットレス1枚で寝るということ。
逆に敷布団など厚みのあるものを敷いてしまうと本来持っている体圧分散性が無くなってしまうでしょう。
たまに誤解をしている方は「ボコボコの上に敷布団を乗せて使う」と思っていますが、それは間違い。
敷布団の下に敷くマットレスは厚みも5cm程度であり価格も5000円しません。
体圧分散性に優れるマットレスは安い製品もありますが、何年も理想的な状態を保てる寝具メーカー製だと3万円〜10万円は普通です。
敷布団を乗せて使ったらかなりもったいないことをしていると言えますね。
1万円と5万円のプロファイル加工マットレスは違うの?
今はどんなモノでも「格安品」と「高級品」が存在します。
安く買えるならそれに越したことはありませんが、実際安物は色々と問題を含んでいるもの。
マットレスで言えば下記のような不安点が残ります。
- 数ヶ月など短期間でヘタる可能性(腰の部分がヘコむ=腰や身体に悪い)
- ウレタンの質が悪く異臭が取れない可能性(頭痛や吐き気を催す人も)
- 保証がなく「売ったら後はシラン」の売り逃げ
格安品の全てがそうだとは言いませんが、一度買ったら数年使うことは想定するでしょうから不安要素は出来るだけ避けたいですよね。
寝具全般において特に怖いのが「ヘタっても使えてしまう」ということ。
ヘタった状態でも寝る事自体は可能ですが、寝ている間ずっと身体(特に腰)へ負担をかけることになります。
1日の3分の1は睡眠時間ですから「負担が蓄積していく恐怖」は寝具ならでは。
それを避けるためには高品質なマットレスを選ぶのが一番であり、価格目安としてはシングルサイズで3万円台〜がおすすめ。
個人的に何枚もマットレスを買ってきましたが、この価格帯で選べば耐久性などでも満足いく製品が多いです。
5年10年愛用していくことを考えると決して高くない自己投資であると考えられますね。
プロファイル加工マットレスの有名定番品
昭和西川のムアツふとんは凸凹マットレスの超定番
プロファイル加工はさまざまなメーカーから販売されていますが、元祖とも言えるのが昭和西川の「ムアツふとん」
身体に優しい、長く使えるマットレスが欲しい場合は昭和西川を選択肢にいれてみると良いでしょう。
西川のスラヤシリーズはリーズナブルな価格の国産
昭和西川ではなく、西川ではスラヤというシリーズのプロファイル加工マットレスがあります。
(西川というメーカーは様々あるのですが、どれがダメでどれが良いという話はありません。西川はどれもクオリティが高いです)
さいごに
西川以外の格安メーカーのプロファイルマットレスはダメ?
シングルサイズの場合、ムアツふとんだと8万円、スラヤシリーズだと3万円ほどです。
「1万円くらいで買えると思ってた」という方はもう少しリーズナブルな製品が良いと思うかもしれません。
しかし、ウレタン素材は品質で耐久性や寝心地に差が出やすいため「お値段以上」が見つかる可能性より「安かろう悪かろう」が割とストレートに現れる傾向にあります。(私の経験上)
少なくても3年以上は毎日使うものです。(私はモットンをもう8年近く愛用していますが、まだまだ健在です)
別に「絶対西川がいい!」という訳ではありませんが、ある程度は寝具として信頼性のあるメーカーを選ぶ意味はあるかと考えますね。
参考になれば幸いです!