2015年頃から一部で注目を浴びた塩まくら。
文字通り詰め物が全て塩でできた枕のことですが、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
この記事では塩まくらの効果などについて触れたいと思います。
塩まくらって何に良いの?
熱伝導率の良い塩で放熱を行い快眠を促す
塩まくらが一貫してアピールするのは「涼しさ」つまり、寝ている時の頭の暑苦しさがないという点ですね。
これは塩の熱伝導率の良さを利用したものです。
睡眠においては昔から「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」という、頭を冷やして足を温めることで快眠できることを表した言葉があるのをご存知でしょうか。
つまり、この言葉の通りに頭を効率的に冷やせるよう塩まくらが開発されたと考えられます。
塩まくらにすることで快眠効果は期待できるのか?
素材が単なる塩であること、塩の熱伝導率は良いという事実が化学的にも明らかであるため「寝ている時のひんやり感」は得られるでしょう。
頭寒足熱で言えば「頭寒」はおよそ達成できていますね。
しかし、頭寒足熱がが守られれば100%快眠という理屈にはなりません。
実際にそこまで人気になっている訳でもなく、個人的な印象としては「リラックスグッズ」くらいで捉えています。
塩まくらがあまり受け入れられない理由
枕として塩の寝心地は人を選ぶ
塩まくらは詰め物が塩ですから、使った事がない方でもなんとなく頭を乗せた時の感触がイメージできるはずです。
スーパーなどに置いてある塩1kgの袋に頭を乗せた感覚とでもいいましょうか・・・寝心地は硬くなりますね。
また、塩まくらは薄く小さめで既存の枕の上に乗せて使うタイプのものが数多くありました。
コージカンパニー 塩まくら 20×30cm オルソビアンコ フォレスト グレー 185325
一般的な枕のサイズ感で塩まくらを作るとすごい重量になるでしょうから、こうなるのも納得できますね。
「今使っているの枕に乗せるだけ」と言っても、今がベストである枕と頭の関係性に塩を挟むと違和感が出て当たり前です。
頭のひんやり感のために枕との関係を崩してしまう方が快眠を妨げそうな気がするのは自分だけでしょうか。
ただ、塩まくらは高くても2 000 程度なので気軽に試せるのがメリットですね。
お裁縫が得意な人なら、スーパーで食塩を買ってきて不織布などでこぼれないように縫えば自作することも可能です。
ひんやり感は冷感枕や枕カバーで得られる
以前に頭寒足熱を推した「六角脳枕」のレビューを書いたのですが、この枕は2本の保冷剤が入っています。
予め冷やす必要などはなく、頭を乗せるだけでひんやり感が続くので塩まくらと同じような原理ですね。
【関連記事】【レビュー】六角脳枕で寝てみたら頭寒足熱の大切さを知った
他にも接触冷感枕カバーなどもあります。
枕パッド 2枚組 接触冷感 Qmax0.38 抗菌防臭 吸放湿 洗える リバーシブル ブルー
これなら既存の枕の寝心地に影響をほとんど与えずに冷たさを得ることが可能。
冷感シーツ系は敷きパッドもあるので、うまく使えば寝苦しい夜も快適になるでしょう。
【関連記事】寝苦しい夜対策!夏におすすめのクールな敷きパッドはコレ!
塩まくら以外のリーズナブルな頭寒足熱対策
直接頭を冷やしてしまうのも悪くない方法
寝苦しさや頭に暑さを感じるとき、手軽に気持ちよく眠れる方法が「おでこに冷却シートを貼る」だったりします。
本来は熱で寝込んでいる時に重宝するものですが、自分は常備していて「なんだか頭がほてるなぁ」という時に貼って寝るんですよね。
直接とはいっても冷え過ぎず、持続時間も長いので快適に眠ることができるのでオススメ。
ちなみに塩まくらなどは「頭と枕の間に溜まった熱の冷却」ですが、こちらは頭を直接冷却しています。
部位が異なるため対策になるのか疑問に思われるかもいるかもしれませんが、おでこが冷えてると後頭部と枕の熱はほとんど気にならないもの。
きっと「あーデコが冷えて気持ちいい」という感覚の方が優先されるんでしょうね。
さいごに
合う寝具を使うことも快眠には大切
単に「頭を冷やせばよく眠れる」とはいっても、冷やしすぎれば逆効果になることもあるでしょう。
塩まくらで冷えすぎることはないものの「快眠方法は人によって様々である」ことを意識しておいた方が良いと思うのです。
だからこそ、自分に合った寝具を見つけていくことだって快眠には大切ですし、就寝中だけではなく日中の過ごし方も見直したいものですね。
参考になれば幸いです。