辛い肩こりはモニターの高さ調節で解決できる?
モニターの高さだけではダメ。「姿勢」なども意識しよう
モニタと目線の高さに具体的な角度や距離を示している記事もありますが、基本的には「無理のない姿勢であるかどうか」が重要です。
なぜなら、人によって身長や座高が異なるから。
数値にこだわりすぎると「モニタの前に机や椅子の高さが悪い!」みたいな話になりかねません。
成人男女の頭部重量は「体重比で全体の約10%」と言われています。
つまり、体重50kgなら5kg、60kgなら6kgといった感じでしょうか。
「じゃあ体重150kgの人は15kgもあるのか?」というと微妙な感じもしますが、とにかく頭部は重いのですね。
この重量を支えるのは首や肩にある骨と筋肉。(僧帽筋など)
デスクワークでは同じ姿勢が長時間続きやすいため、筋肉が硬直した状態が続くと血流が悪くなり疲労物質(乳酸)が蓄積していくのです。
- 痩せて筋肉量の少ない人の方が凝りやすい
- 猫背など姿勢の悪い人は凝りやすい
- 寒い環境の方が凝りやすい(冬の寒さ、夏の過剰な冷房にも注意)
- ストレスなど心因性の肩こりも(自律神経の乱れによる血行不良)
姿勢以外に上記のようなポイントも肩こりを招きやすいと言われています。
よくよく見てみれば「デスクワークって運動しないし冷房ガンガンだしストレスかかるし・・・」とほぼコンプリートしてますよね。
そのため決してモニタだけが原因だとは言えないものの、モニタの高さを調節するなら「自らの姿勢」を意識してみて下さい。
背筋が伸びて肩や首に余計な力が入ってない状態を目指してみましょう。
モニターの高さを変えるならモニタースタンド(台)が手軽
モニターに付属のスタンドで高さ調節できる製品もありますが、大体は調節できません。
その場合の方法としては下記が考えられます。
- 本や雑誌などで底上げする
- 100 ショップにある発泡スチロールブロックで底上げする
- モニタースタンド(モニター台)を使う
- モニターアームを使う
本や雑誌は最も手軽であり、本の厚みを変えることで細かい調節が可能。
しかし、見栄えが良くないうえにあまり安定性は良くありません。
無段階で細かく調節するならモニタースタンドに軍配が上がります。
グリーンハウス 少ない力で画面を自在に移動できるガススプリング式液晶ディスプレイアーム 4軸 GH-AMCD01
ただ、モニターアームはクランプでデスクの天板に固定する必要があるため、デスクによっては取り付けられない可能性もあるのが難点。
その場合は下記のような高さ調節スタンドを使うとよいでしょう。
最近の超薄型モニタなどはモニターアームを取り付けるVESAマウントがなかったりします。
(VESAマウントとはモニタの裏側にある4つのネジ穴であり、それがないとアームを取り付けられません。)
選択肢としては下記のような「モニター台」が便利。
製品によってはUSBポートやコンセントを取り付けることができ、台の下にはキーボードなども収納できます。
サンワダイレクト モニター台 USBポート&電源タップ付き パソコン 机上ラック 机上台 ホワイト 100-MR039W
本などで底上げするとモニターの下が有効活用できないので、台の方が良い場合もあります。
ノートパソコンの人はどうすればいいの?
ここで悩ましいのがノートパソコンを使っている人。
モニタとキーボードが合体しているため互いの位置を変えることができません。
そこで使うべきは「ノートパソコンスタンド」と「外付けキーボード」です。
SweetLF ノートパソコンスタンド PCスタンド 折りたたみ式 角度と高さ調節可能 アルミニウム製 安定性抜群
このように本体をまるごと持ち上げてくれるスタンドであれば、モニターの位置を自由に調節することが可能。
ですが、これではキーボードが打ちにくくなってしまいます。
そこで外付けキーボードの出番という訳ですね。
Apple Magic Keyboard(テンキー付き)マジックキーボード (日本語(JIS))
外付けキーボードはご自身の好きな使い勝手のもので問題ありません。
Macをお使いならテンキー付きBluetoothキーボードがあるので配線もなくスッキリ使えるでしょう。
日中の肩こり対策と、夜中の肩こり対策
見逃しがちな「夜中の首肩への負担」を知る
残業でもしないかぎり、基本は朝9時から夕方5時くらいが勤務時間ですよね。
デスクワークで肩こりを感じている人は「デスクワーク(だけ)が肩こりの原因」だと考えている人も多いもの。
しかし、意外と見落としがちなのが、仕事をしていない時間帯なのです。
もっと具体的に言えば「睡眠時間」ですね。
人にもよりますが、大体毎日5時間〜8時間程度の睡眠を取る人が大半でしょう。
仮に8時間だとしたら・・・それって日中の勤務時間と同じなんですよね。
逆に「うちは残業だらけだから睡眠時間なんてロクに取れてないわ」という人も注意が必要。
- 十分な睡眠時間がある人・・・寝ている時の姿勢(寝姿勢)が悪いと肩や首に負担をかける
- 十分な睡眠時間がない人・・・疲れを効率的に回復できておらず、体に不調をきたす可能性
十分に眠れないとパフォーマンスが下がるのは言うまでもない事実ですが、十分に眠れていても「寝ている時の状態」で違いが生まれるもの。
例えば、ゴツゴツした床に寝袋だけで寝たら・・・8時間しっかり寝ようとも体が痛くなります。
また、一度寝違えたら日中しばらく首が痛くてイヤになりませんか?
これって「夜中の寝姿勢が日中に影響を及ぼしている」といえますよね。
つまり、寝違えじゃなくても睡眠中の寝姿勢が肩や首に影響することはゼロではないということ。
1日の何分の1だけを対策するのではなく「一日中、まるごと対策する」ことが大切なのです。
さいごに
睡眠の力を引き出して「本当の元気」を手に入れる
モニタの高さに関する記事で睡眠中の対策を書いたのは、当サイトが枕やマットレスの情報を発信しているためだけではありません。
運営者自身もデスクワーク職であり、肩こりに悩んでいました。
今までモニタの高さ調節など、快適にパソコン仕事ができるよう試行錯誤をしてきたつもりだと自負しています。
しかし、睡眠の重要性や寝具の違いに気付かされた時「日中だけの対策」に違和感を感じました。
良質な睡眠があるから、良質な日中を過ごせる。
質の良い日中を過ごすから、質の良い睡眠を得られる。
この記事が参考になれば幸いです。