腰痛対策として、今使っている布団にマットレスパッドを敷こうと考えている方がいるかもしれません。
マットレスパッドは厚さは薄いものの、比較的リーズナブルな価格ですから気になりますよね。
しかし、腰痛対策としては良いのでしょうか?悪いのでしょうか?
マットレスパッドは腰痛対策になる?
体圧分散性は期待しがたい
個人的な考えを述べると「マットレスパッドでは腰痛対策にならないのではないか?」と思います。
なぜなら、マットレスパッドでは十分な体圧分散性があるとは考えられないから。
通常の体圧分散マットレスは5cm〜10cmの厚さを持つ製品が多いものの、マットレスパッドは大体2cm〜4cm程度です。
「厚みがあればあるだけ身体を受け止める安定性が増す」というのは何となくイメージできるのではないでしょうか。
マットレスパッドは既存の布団やマットレスに敷くものですよね。
下にある布団やマットレスの影響を強く受けるのは当然のことだと思います。
極端な例ですが、大きくヘコんだ布団にマットレスパッドを敷いたらそのヘコみ通りにパッドもヘコむでしょう。
腰痛対策として寝具に投資を考えるならば、マットレスパッドは中途半端ですね。
薄さと耐久性はトレードオフ
ガラスや木材は薄いほど割れやすくなります。
「厚みに関わらず耐久性は変わらない」という素材はほとんどないのではないでしょうか。
薄さと耐久性はトレードオフの関係(片方を活かせばもう片方が犠牲になる)といえます。
マットレスに使われるウレタンなども同様に、厚い方が耐久面で有利でしょう。
マットレスパッドは手軽に寝心地を変えられる存在として注目を浴びていますが、悪い面も考えなくてはいけません。
- 今の布団+マットレスパッド⇒付け足すだけなので手軽で安い
- 新しいマットレス⇒まるごと交換するため手間がかかり高い
今の布団を使わずに新しいマットレスを買うとすると、処分費用や手間もかかりますよね。
しかし、長い目で見ると新しいマットレスを選んだ方が安く付く場合もあるのです。
- 今の布団+マットレスパッド⇒比較的すぐヘタってしまった・寝心地が変わった⇒交換を検討⇒追加出費となる
- 新しいマットレス⇒数年同じ状態を保ち続けている
「目先の安さで動き、長期的な視点で検討しない」という損をしやすい人の共通点を聞いた事はないでしょうか?
これは寝具にも当てはまりますよね。
損をしないためのマットレス選び
何のためのマットレスか?を意識する
最初はちゃんと目的意識があったとしても、途中で「なるべく安く」という条件が加えられると意識が価格に移り始めます。
さらにリスクを回避しようと「高いモノを買ってダメだったら損だよね」「安ければダメでも諦めがつく」と考えてしまいませんか?
世の中にはそのような考えで「いつか巡り合う」と言わんばかりに低価格帯を買い繋ぐ人が多くいます。
すでに優先順位は「価格 > 腰痛対策」となっており、本来の目的に不要な条件に縛られているのですね。
いつしか、累計出費額で「当初高いと思っていた製品の価格」を上回ることも・・・。
「高いモノを選べ」といっている訳ではなく「価格を本来の目的以上に優先して考えてはいけない」ということ。
僕は寝具に割ける予算は少なかったものの「健康のため」を第一に考えて選んだ4万 近いマットレスを使っています。
その結果、自分にとって満足できる製品とすぐ出会うことが出来ました。
マットレスパッドもまた「腰痛対策」として見たとき、本当に最適な選択と言えるのでしょうか?
さいごに
マットレスパッドは寝心地を変えるもの
メーカーサイトでも「手軽に寝心地が変えられる」というような説明がなされています。
それは身体に当たる素材が変わったことによる感覚の違い程度と考えるのが良いでしょう。
ただ、エア系のマットレスパッドであれば蒸れにくくなったり、シャリシャリ感がプラスされます。
ウレタンのブロック加工やプロファイル加工マットレスパッドなら指圧感を得られるでしょう。
本格的な体圧分散性を求めている方には体圧分散マットレスをおすすめします。