マニフレックスはイタリア発の世界的寝具メーカーですが、日本に合わせたモデルも数多く開発しています。
マットレスはもちろん、中でも「おふとんタイプ」と呼ばれる敷き布団のように使えるモデルが人気。
今回はマニフレックスの「おふとんタイプ」にスポットを当てて全モデルを分析してみたいと思います。
マニフレックスのおふとんタイプまとめ
マニフトンジュリオ
マニフトンジュリオはマニフレックスのおふとんタイプの中で一番廉価なモデルに位置づけられます。
芯材には170Nのエリオセルを4cm、さらに側生地上部には中材と同様のエリオセルを0.8cmとエリオファイバーを使用。
エリオファイバーとはエリオセルをファイバー繊維状にした素材であり、ボリューム感と柔らかな感触が特徴です。
全体の厚みは約7cmなので、適度にふかふか感を感じられるでしょう。
サイズ | 寸法 | 予算 |
---|---|---|
シングル | 幅98cm ✕ 長さ196cm ✕ 厚み7cm | 25 796 |
セミダブル | 幅118cm ✕ 長さ196cm ✕ 厚み7cm | 33 716 |
イタリアンふとん2
マニフレックスのおふとんタイプで定番モデルと言えば「イタリアンふとん2」
- 芯材には170Nのエリオセル4cm
- 側生地上部にはエリオセルソフトを2cm
- 側生地上部にはエリオセル1cm
マニフトンジュリオではエリオファイバーでしたが、イタリアンふとん2ではすべてエリオセルで構成しているのが違い。
マットレスのように見えて、側生地に使用されているエリオセルはダイアモンドキルト加工で挟まれているのがポイントです。
ダイヤキルト加工は生地と生地の間に綿を入れてクロスさせるように縫っていきますが、綿の代わりにエリオセルが入っているということ。
そのため芯材のエリオセルとは違い、より布団っぽさを与えるための存在と言えるでしょう。
イタリアンふとん2からサイズ展開も増えているうえ、マニフトンジュリオより 2 000 ほどの差しかないためオトクなモデルですね。
サイズ | 寸法 | 予算 |
---|---|---|
シングル | 幅98cm ✕ 長さ210cm ✕ 厚み7cm | 27 606 |
シングルロング | 幅98cm ✕ 長さ196cm ✕ 厚み7cm | 40 392 |
セミダブル | 幅118cm ✕ 長さ196cm ✕ 厚み7cm | 35 753 |
ダブル | 幅138cm ✕ 長さ196cm ✕ 厚み7cm | 43 899 |
マニコスモ
オーバーレイタイプ(ベッドマットレスの上に敷く)の最高峰モデル「マニコスモ」
全体の厚さは8cmあり、そのまま床や畳に1枚で敷いても使えるのでおふとんタイプとして分類されているようですね。
- 芯材には170Nのエリオセル4cm
- 側生地上下それぞれ4cmのエリオファイバー
マニフレックス公式の説明には「側生地上下それぞれに4cmのエリオファイバー」とあるのですが、それだと合計厚が12cmになってしまいます。
おそらく上下で計4cmなのだと思いますが、どうなのでしょうか・・・。
また、側生地がヴィスコース30%、ポリエステル70%で光沢感のある仕上がりになっており、パイピングには金色の刺繍とラグジュアリーなデザインも特徴。
サイズ | 寸法 | 予算 |
---|---|---|
シングル | 幅100cm ✕ 長さ195cm ✕ 厚み8cm | 39 960 |
セミダブル | 幅120cm ✕ 長さ195cm ✕ 厚み8cm | 50 760 |
ダブル | 幅140cm ✕ 長さ195cm ✕ 厚み8cm | 61 560 |
クイーン | 幅160cm ✕ 長さ195cm ✕ 厚み8cm | 72 360 |
スーパーレイEX
こちらも「マニコスモ」同様オーバーレイタイプのおふとんマット。
全体厚は6cmで芯材は「エリオセルMF(マインドフォーム)」が採用されています。
側生地はポリエステル 60%・クールマックス 40%と吸水速乾性に優れた生地にエリオファイバーをサンドイッチ。
各素材の厚みは記載がないものの、お値段がマニコスモを上回っている理由は「エリオセルMF(マインドフォーム)」でしょう。
この素材はマニフレックスのハイグレードマットレスに使用される素材であり、マニフレックスの隠し球的存在。
じっくり沈み込む柔らかさがありながらも、その後にゆっくり押し上げる高反発性が特徴です。
とはいえ、通常のエリオセルは硬さ170Nに対し、エリオセルMFは70N程度で結構柔らかめの寝心地になりますね。
サイズ | 寸法 | 予算 |
---|---|---|
シングル | 幅100cm ✕ 長さ197cm ✕ 厚み6cm | 45 144 |
セミダブル | 幅120cm ✕ 長さ197cm ✕ 厚み6cm | 55 836 |
ダブル | 幅140cm ✕ 長さ197cm ✕ 厚み6cm | 66 528 |
クリーン | 幅160cm ✕ 長さ197cm ✕ 厚み6cm | 81 972 |
スーパーレイロイヤル
最後はスーパーレイEXの進化版とも言える「スーパーレイロイヤル」
基本的な構造はスーパーレイEXと変わりなく、エリオセルMFをエリオファイバーで挟んでいます。
しかし、側生地は下記のように細かく変更が加えられています。
- 表側地/ポリエステル 66%、ヴィスコース 34%
- 裏側地/ポリエステル 85%、綿 15%
- 中層生地/ポリエステル(アウトラスト®)100%
特筆すべきは、NASAで開発された宇宙開発技術「アウトラスト®」生地。
1年を通じて体感温度を一定に保ってくれる最先端の特殊繊維を使っている所がEXからの進化と言えるでしょう。
サイズ | 寸法 | 予算 |
---|---|---|
シングル | 幅100cm ✕ 長さ197cm ✕ 厚み6cm | 45 144 |
セミダブル | 幅120cm ✕ 長さ197cm ✕ 厚み6cm | 55 836 |
ダブル | 幅140cm ✕ 長さ197cm ✕ 厚み6cm | 66 528 |
クリーン | 幅160cm ✕ 長さ197cm ✕ 厚み6cm | 81 972 |
おふとんタイプについての疑問
マットレスとの違いは何?
おふとんタイプ(敷き布団タイプ)の寝具は他メーカーからも出ていますが、1枚で使うマットレスとの違いは何なのでしょうか。
例外もありますが、およそマットレスは「芯材(メインとなる素材)+カバー」というシンプルな構成であるのがポイント。
マットレスで大半を占める素材はウレタンフォームですが、高反発ファイバーやラテックスの場合も同様ですね。
その反面「おふとん」を称したマットは「芯材+中綿+カバー」という構成になっている事が多く、マットレスよりも布団感が出ています。
マニフレックスではエリオセルやエリオファイバーが中綿の代わりになっているモデルがほとんどですね。
形状もマットレスは角ばっているのに対し、おふとんタイプは角がなく丸い仕上がりなのも特徴。
なぜこのような仕様なのか?
あくまで個人的な推測ですが「高反発」や「体圧分散」というキーワードが浸透するにつれて、マットレス1枚で眠る人が増えました。
しかし「マットレスは敷布団の下に敷くもの」や「マットレスと敷布団はセット」という考えを持つ人がいるのも事実。
マットレスの上に直接寝ることへの抵抗感を持つ人のために、このような「敷布団っぽい」装いの製品が増えたのでは?と考えています。
敷布団の代わりにしても違和感はないのか?
中綿が詰まった敷布団と寝比べてみて、流石に同じとは思えません。
素材から見ても「おふとんマット」の方が反発力があり、寝返りも打ちやすく起きやすいでしょう。
最初は違和感を持っていても、数日使えば「むしろこっちの方が良かった」と言う方もいるほど。
そのため必要以上に不安視することはありません。
しかし、マニフレックスのおふとんマットは中綿がほとんど使われていないので、他メーカーの製品も知っておくとお気に入りを見つけやすいはずです。
下記もご参考ください。
【参考記事】腰痛におすすめの体圧分散敷布団を徹底的に探してみた
敷布団のように三つ折りにできる?
おふとんタイプのマットは、三つ折りマットレスのように分割されていません。
しかし、厚みも抑えられているため三つ折りにして収納することも可能。
芯材は水洗いできるのか?
芯材に使われているのは概ねウレタンフォーム(エリオセルもウレタンフォームの1つ)なので、水洗いは出来ません。
しかし、厚手のカバーは取り外して水洗いできたりドライクリーニングに対応したりしている製品がほとんどですね。
芯材も水洗いしたい場合は高反発ファイバーを使用したマットレスを使うのが一番です。
【参考生地】万年床でもカビないマットレスはエア系がおすすめの理由
保証はあるのか?マニフレックスのおふとんは3年保証
マニフレックスといえば長期保証でも有名ですが、おふとんタイプは基本的に3年保証が付いています。
マニコスモにいたっては5年保証ですから、品質への自信が伺えますね。
しかし、アウトレット品や正規代理店以外からの購入では保証が付きません。
安さに釣られて保証のない製品を買わないよう注意して下さい。
どのモデルが一番オススメなのか?
製品に対してお手頃なのはイタリアンふとん2
廉価モデルのマニフトンジュリアと 2 000ほどしか変わらず、かつマニコスモより圧倒的に安いのがイタリアンふとんの利点。
予算に余裕があるならより布団感のあるマニコスモという選択もありですね。
個人的にスーパーレイシリーズは1枚で使用可能とありますが、ちょっと試してみないと危ないかなぁと思います。
というのも、この2モデルだけエリオセルMFがメインなので「ベッドマットレスの上に敷く」ことが主たる目的に感じるため。
マニフレックスのマットレス「DDウィング」はエリオセルの上にエリオセルMFを組みわせた層構造なので、こういう仕様のふとんタイプがあったらいいなぁと思いました。(現時点ではありません)
ということで、おふとんタイプで選ぶなら「イタリアンふとん2」がベスト。という結論でした。
参考になれば幸いです。