引越しといえば家具や家電の搬出・搬入に一苦労ですよね。
ある程度の家具家電はともかく、ベッド用のスプリングマットレスは結構な曲者です。
下調べせずにニトリや無印良品で買って「搬入できずに返品しました(泣)」なんて人もいるようですからね。
この記事では「そもそも搬入経路を気にしなくてよい対策はないの?」というテーマで解説しています。
搬入が簡単なベッドマットレスを選ぶ
三つ折りのマットレスなら何の心配もありませんが、一般的なベッドマットレスとなると中にスプリング(コイル)が入っているため折りたためません。
部屋に入れる時点で引っかかってしまう可能性があるのですね。
吊り上げて窓やバルコニーから搬入する方法もありますが、立地条件や方角にもよりますし費用もかかるでしょう。
しかし「そもそも搬入できるようなベッドマットレスってないの?」と考えると、意外とあるもの。
良いか悪いかはさておき、下記にまとめてみました。
搬入経路を気にしなくてもよいマットレス | 価格帯 | 品質 | 取扱い |
---|---|---|---|
圧縮梱包されたコイルマットレス | 10 000 程度 | △ | 激安家具店など |
三つ折りコイルマットレス | 20 000 程度 | △ | 家具店・ホームセンターなど |
分割脚付きコイルマットレス | 10 000 程度 | △ | 激安家具店など |
圧縮梱包されたベッド向けウレタンマットレス | 40 000 〜 | ◎ | マニフレックス |
圧縮梱包されたコイルマットレス
圧縮ロール梱包はウレタンマットレスだけではなく、厚みのあるコイルマットレスでも存在します。
これはニトリの薄型ボンネルコイルマットレスの参考動画ですが、金属バネのマットレスが見事にコンパクト化されていますよね。
これほど小さければまず搬入経路を気にする必要はありません。
しかし、なぜ今まで不可能だった圧縮ロール梱包ができるようになったのか知っておくことが大切です。
本来ボンネルコイルとは面で支える寝心地硬めのマットレスなのですが、その特徴として各スプリングの上下ががっしりと連結されているのですね。
つまり、ベースとなる長方形の枠の中にスプリングが敷き詰められ、それらが全て結束されている状態。
ですがこの圧縮ロールマットレスは、その枠がありません。(枠を作ると丸められなくなるため)
「マットレスの外側をポケットコイルで囲み、その中に圧縮を邪魔しないよう連結されたボンネルコイルが入っている」という構造なのです。
【メリット】
安い・コンパクト
【デメリット】
- 枠がないので横揺れしやすい
- スプリングの数が少ないので沈み込みやすい
- スプリングの品質はよくない(価格的に高品質なんて使えない)
- スプリングが長期間圧縮されることの劣化
- 開封後に再圧縮できない(搬出時に困る)
一見「私たち利用者のメリットを一番に考えられたもの」な気もしますが、実際は「マットレスの輸送コストが高いことを苦慮した上のコストダウン対策」だと考えられますね。
なぜなら、この圧縮ロールパッケージは現段階で「激安コイルマットレス」でしか行われていません。
- 「安いマットレスに高い輸送コストをかけたくない!どうせこの価格で買う層は品質とか気にしないだろうし芯抜いてロール状にしちゃえばいいじゃん!」
- 「寝心地?耐久性?そんなもの知らん!だって安いしコンパクトじゃん!」
これは想像ですが、本来の寝具としての理想形よりも利益重視の都合を取り入れた気がしてなりません。(あくまで個人の感想ですよ)
ただし、コンパクトなのは事実なので搬入経路を気にしなくてもよいコイルマットレスです。
三つ折りコイルマットレス
三つ折りのウレタンマットレスのような風貌のポケットコイルマットレスもあります。
これなら1枚ものより小さくなるので、搬入時も搬出時も困ることはありません。
【メリット】
- 折りたたみなのいつもコンパクト
- お手頃な価格帯が多い
【デメリット】
- ベッドマットレスにしては薄い
- 無名メーカー製ばかりで信頼性に欠ける
- 品質が製造元によって大きく変わる
- 価格的に中途半端
日本の住環境に適した形ではありますが、なぜか寝具メーカーではあまり見かけません。
そのため無名な製品がほとんどで保証や品質に期待ができないのが難点。
分割脚付きコイルマットレス
分割できる脚付きマットレスも搬入経路を比較的考慮しなくてもよい種類と言えますね。
個人的に昔使っていたので、良い面も悪い面もよくわかります。
【メリット】
- 分割できるので変則的な使い方ができる(対面ソファ代わりとか)
- 1人で移動させやすい
【デメリット】
- 安い分割式は寝心地がよくない
- 継ぎ目が腰にくるため腰には悪い(枠の部分が当たるため硬い)
- 処分する時の手間は普通の脚付きと変わらない
- 連結金具を使うと移動させやすいメリットが消える
- かといって連結させないとちょっとした拍子にズレる
脚付きマットレスはシンプルな見た目で人気もありますが、正直微妙な所です。
「分割できることが良くも悪くも働く」という不思議な製品だと思っています。
個人的にはもう買うことはないですね・・・。
圧縮梱包されたベッド向けウレタンマットレス
今まではコイルマットレス(中に金属スプリングを含んだもの)で搬入しやすいものを紹介しましたが、最後はウレタンです。
マニフレックスというイタリア発の世界的寝具メーカーのベッドマットレスは、見た目こそコイルが入ってそうですが全てウレタン仕様。
おまけに圧縮ロール梱包されているため、搬入に関しては問題ありません。
【メリット】
- コンパクトで持ち運びしやすい(開封前に限る)
- 開封した後でも芯材はウレタンなので多少の無理は効く(折り曲げるなど)
- 体圧分散性が高く寝心地が良い
- 高品質素材で作られており保証期間は12年
【デメリット】
- 激安マットレスに比べると高い
激安マットレスと比較すれば高いという点を除いてはほとんどデメリットはありません。
寝具としての性能や耐久性もよく、長く使えるぶん逆に安上がりとも考えられます。
最もお手頃なマットレスだと「モデル246」というモデルのシングルサイズが40 000 ほどですね。
さいごに
厚み10cm程度の三つ折りマットレスもアリ
今回はベッドマットレスという条件でまとめましたが、厚みのある三つ折りマットレスならベッドフレームに敷いても結構サマになります。
もちろん三つ折りなので搬入に困ることはありませんし。
中でもモットンは「折り目がないけど三つ折りにできる」という意味で見た目にもオシャレですね。
いずれにしても「長く使えるモノを選んだ方が身体にも財布にも優しい」ということ。
下記記事も参考になれば幸いです!
【関連記事】高反発マットレスのおすすめランキングと選び方まとめ【保存版】