通気性が良くて水洗いできる春雨のような、釣り糸ような中材のマットレスが人気です。
その素材をいち早く宣伝し先駆け的存在になったメーカーといえばエアウィーブが挙げられるでしょう。
しかし、各寝具メーカーによる後発エア系マットレスも「エアウィーブに似てるただの類似品」なんて馬鹿には出来ません。
エアウィーブの欠点
価格が高い
エアウィーブを検討している人にとってネックとなるのがその価格でしょう。
特徴的な素材なだけに「買って後悔したらどうしよう」と考えると少し躊躇してしまいますよね。
ちなみにエアウィーブはラインナップにもよりますが、シングルサイズでおよそ5万 ほど。
良質な寝具メーカーの製品であればこの位の価格は致し方ないのですが「もう少し安ければ」と思う気持ちもわかります。
すぐヘタるとの噂
エアウィーブを始めとしたエア系マットレスはヘタりやすいという噂が流れています。
実際に僕もアイリスオーヤマのエアリーマットレスを使って1年経過後位にヘタりを感じました。
耐久性に関しては正直あまり良くないのかもしれませんが、使い手にもよります。
例えば男性と女性では平均体重も体格も違うでしょう。
また、熱に弱いという情報があるため中材を洗うときは冷水の方が良いかもしれませんね。
加えてアイリスオーヤマのエアリーマットレスはエアウィーブの3分の1程度の価格です。
中材は「エアロキューブ®(東洋紡)」という似た素材ではありますが、細かい点ではわかりません。
同じジャガイモでも産地が違えば育て方も違うのと同じようなものでしょうか。
保証はしっかりしている
保証期間は3年間。
通常使用で規定以上の変形が認められた場合は中材を無償交換するようです。
また、30日間の返品サポートもありますから、安心と言えば安心ですね。
少々価格が高いのもこの保証分だと思えば安いかもしれません。
エアウィーブに似た素材のマットレス
アイリスオーヤマ エアリーマットレス
寝具・家電・家具となんでもリーズナブルなアイリスオーヤマが誇るエア系マットレス。
僕も厚み5センチのエアリーマットレスMAR-Sを使っていました。
寝心地はすこぶる良かったですが、ヘタリ具合を知ってしまったのでリピートはないと思います。
もしまた買うなら下記のエアリーマットレスプレミアムですかね。
厚み12cmの中にエアロキューブ3cm・8cmの異なる硬さをブレンドして構成した逸品。
エアロキューブ自体で11cm、残り1cmはカバーですね。
頭と足は柔らかめで、腰部分は硬めという作りなので耐久性は向上しているでしょう。
とはいえプレミアムで40 000 位ですから「それなら寝具メーカーのマットレスを使いたい」というのが正直な感想。
RISE(ライズ)スリープオアシス
シドニーオリンピック金メダリストの高橋尚子氏が開発に関わっているという日本の寝具メーカー「ライズ」
主力マットレスとして「スリープマジック」と「スリープオアシス」がありますが、後者がエア系マットレスですね。
JIS規格に基づいた8万回もの圧縮ひずみ試験で90%以上の復元率とのこと。
個人的にメーカーへ問い合わせたところ、下記の回答が得られました。
- 「ヘタりによる保証は現時点では行っていません」
- 「中材は密度を上げヘタりにくいように設計しています」
- 「およそ5年くらいの耐久性があります」
また、シングルサイズで8kgとエア系にしては重量があります。
これも密度を上げたことによる影響ですが、耐久性が上がるなら妥協できるポイントではないでしょうか。
保証が無いのは惜しい所ですが、ちゃんと名を明かしているメーカーですし製品に対する自信とも取れますね。
シングルサイズで30 000 程度と品質と価格のバランス感も良いです。
東洋紡 ブレスエアー
東洋紡が開発したクッション材のブレスエアー®。
これを使った製品全般を指すのでこれといってメーカーとかではないのですが・・・。
アイリスオーヤマのエアロキューブ®も東洋紡が作っているので、実質同じものに見えますね。
Amazonを見ても1年そこらでヘタりを感じる等のレビューがありましたが、ブレスエアーでもメーカーによって差があるのかもしれません。
イノアックリビング 「涼×暖」敷ふとん
ウレタンメーカーでもあるイノアック(リビング)の「涼×暖」敷ふとんは片面が東洋紡のブレスエアー、もう片面は自社ウレタンのカラーフォームを用いた両面仕様。
ブレスエアーも厚みがあるうえ、ウレタン面はプロファイル加工が施されており「the 高機能マットレス」といったところ。
価格も29 800 と安すぎず高すぎない範囲にあるので選択肢の1つとして検討する価値はあるでしょう。
マットレス厚は10cmタイプと8cmタイプの2種類がありますが、両素材の厚みがしっかりある10cmタイプの方がおすすめ。
【関連記事】両面で違うエア系マットレス! 「涼×暖」敷ふとんを分析!
東京西川 クラウドウェーブ
東京西川のエア系マットレス「クラウドウェーブ」
イトーヨーカドーなどをメインに販売しているマットレスであり、三つ折りではなく布団タイプ。
布団タイプのエア系ってどうなんでしょうね。
芯材まで洗えることをアピールしている場合、3つ折りの場合は中材が3分割されているのでお風呂場に持ち運ぶ時に楽ですが、1枚ものとなると重そうです。
気になる価格はシングルサイズでメーカー小売価格54 000 が39 800万 。
しかし、なぜかセブンアンドワイでは更に2万 引きの19 800 で販売されています・・・割引しすぎですね・・・。
ショップジャパン トゥルースリーパー cero〈セロ〉
テレビ通販でおなじみのショップジャパンが販売するマットレス「トゥルースリーパー」
その派生バージョンがいくつかあり、ceroはその1つ。
エア系素材に「ナノブリッドR」と、硬わた素材の「ファイバークッション」を用いた2層構造の3つ折りマットレスですね。
「ナノブリッドR」も「ファイバークッション」もカバーから取り外して洗えます。
難点としては2つの中材 で厚みが5cmということ。
つまり厚みが半分ずつだとすると、エア系素材がたった2.5cmしかないということになります。薄っ!
トゥルースリーパーはオーバーレイマットレス(既存の布団やマットレスの上に敷く用途)なので、これ1枚で寝ようとすると後悔するでしょう。
【関連記事】トゥルースリーパーの種類まとめ!寝心地に違いはあるか比較
まとめのまとめ
マットレスの選択肢としてエア系マットレスはアリなのか?
エアウィーブよりもお手頃価格なエア系マットレスは意外と様々なメーカーから出ています。
しかし、中には流行りモノ的に乗じている雰囲気もあるため、あまりに安すぎるのは「ちゃんと考えているのかな?長持ちしなさそう」と疑問に思いますね。
ウレタン素材もですが「素材が100%な寝具は見た目は同じでも品質に明確な差」が出ます。
身近な所だと「キッチンスポンジ」でしょうか。
すぐヘタるキッチンスポンジもあれば、やたらと丈夫なキッチンスポンジもありますよね。
このような視点も加味すると「通気性が高い=密度が低い」とも考えられますよね。(つまりはスカスカ)
そのスカスカ具合を維持し続けるためには素材を硬くする必要がある訳ですが、硬すぎると寝心地に悪影響を及ぼします。
エア系マットレスは洗える清潔感がウリではありますが、(構造的に)ヘタりやすいモノも多いと考えると、値段に対して得られるメリットが多いかどうか?というと疑問が残る人もいるでしょう。
エア系ではありませんが、個人的にはもう5年は余裕で持っているウレタン素材のモットンやマニフレックスはとても良い選択肢と考えています。
参考になれば幸いです。
【関連記事】腰痛対策マットレスモットンを約5年間使ってみた口コミ評判