フォークリフトで倉庫等に大量の荷物を出し入れする時に用いられるパレット。
そのパレットをマットレスの下に敷いてベッド代わりにするとオシャレだと、一部の方から注目の的に。
シンプルな構造なのでDIYする方もいますが、当サイト的に「一番手間なく導入できる方法と注意点」を解説したいと思います!
パレットベッドはDIYした方が安いのか?
金額だけ見れば自作の方が安い
実際にパレットベッドを自作した方のブログを拝見した限り、シングルサイズ(パレット2枚)なら材料で約1万 程度とのこと。
1万 でオシャレかつ丈夫なベッドを手に入れるのは難しいですから、作った方がお得とも考えられます。
では、もし既製品を買おうとしたら値段はどれくらいなのでしょうか?
こちらのヒノキ板を使ったパレットベッドはシングルサイズ(パレット2枚)で19 800 です。
自作との差額は約1万 ですから「ほら、やっぱ作った方が安いじゃん」となりますね。
しかし、伝えたいのは金額差だけではなく「作業に対する金額差」だったりします。
単純作業で感じる苦痛が自作のデメリット
DIYは楽しいですよね、僕も好きでちょっとしたものなら自分で作っていた時がありました。
そこで悩ましいと思っていたことが「単純作業のつまらなさ」です。
下記のパレットを見ていただくとわかるように、ただひたすら同じ方向に並んだ板を打ち付けるだけの作業。
DIYには作っててワクワクするモノとそうじゃないモノがあるのです。
「簡単じゃん、電動ドライバー使うし」とそういう問題じゃないんですよね。
上記の画像通りに作るとすれば、上部の板が8枚で下部が4枚の計12枚。
板1枚につき右端・中央・左端の3箇所に2本ずつ、つまり1枚の板に9本のネジを打ち込んでいくと考えられます。
しめて108本。
ベッドにするにはパレットが2枚必要ですから合計216回も同じようなビス打ちを強いられます。
セミダブルやダブルサイズのマットレスを敷くなら4枚のパレットが必要なので・・・合計432回ですね。
また、板材はホームセンターなどでカットしてもらえるならともかく、自分で切るとなると更に苦痛度が増します。
面倒くさいことを除けば難易度的には超簡単レベルなので失敗することはないでしょうけど・・・。
個人的には「1万 の差ですぐ使えるパレットが届くならそっちの方が良いのでは?」と思ってしまいます。
届いたパレットにブライワックスで着色したり、ホワイト塗料を塗って「かすれたヴィンテージ風」を表現したりする方がよっぽど楽しいはず。
パレットベッドをあえて望む人は「オシャレだから」って気持ちが前提にあって「かつ安く手に入れたい」という気持ちから自作を考えるのではないでしょうか?
旅行の時に「移動にタクシーを使うか否か」と似ている気がします。
- 1時間歩きっぱなしで疲れても安く上がるほうがいい
- お金がかかってもタクシー移動で時間と体力を節約した方がいい
ベッドとしての耐久性は不明
既製品のパレットベッドであればそれなりにテストはしていると思います。
パレット自体が荷物を受けるため頑丈な構造となっていますが、それはあくまで実際に倉庫などで使われているパレットの話。
自分で作れば木板の厚みから枚数まで全て決められる反面、設計を間違うと完成後「バキッ」と割ってしまう可能性も。
「予算が足りないから材料の本数を減らそう・・・」
安くあげることばかり考えていると、木材を用意する途中でこのような判断も出来てしまいます。
これこそ企業もやっている「コストダウン」の主たる流れであり問題なのですね。
パレットベッドの注意点とデメリット
虫はともかくカビが生えるのは本当
これはパレットに限らないのですが、カビが生えるのは環境によっては本当です。
湿気の滞留する場所に木製品を放置していたらカビが生えてもおかしくありません。
虫については、DIYや既製品を購入する分には心配ないでしょう。
実際に倉庫で使われていたパレットをどこからか入手して使った場合に虫の危険性があるのだと考えます。
シロアリに食われていたり、ネズミの隠れ家となっていたかもしれませんから。
「うげー気持ち悪い!」と思うのであれば、実際に使われていたパレットを選ぶのは控えましょう。
ものすんごい掃除しにくい
パレットはスノコよりも高さがあり、通気性に関しては問題ありません。
しかし、下にも板が貼ってあるため丈夫である反面「掃除がものすごくしにくい」のがわかります。
下の板を取れば掃除のしやすさは上がりますが・・・「それって高さのあるただのスノコじゃねぇか!」と。
つまりパレットベッドがオシャレと感じるのは下に板があることによる「長方形型の構造」にもあると思うのです。
「じゃあパレットに脚をつけて高くしたらどう?」と考えてみます。
しかしそれでは「スノコベッドとほとんど見た目変わんないじゃねぇか!」と。
脚が付いてしまった時点でそれはただの「ベッド」なのですね。
パレットベッドは「パレットをベッド代わりに使う、決してベッドではない」からこそ味わい深いと思うのですが、いかがでしょうか。
最後に
オシャレだけではなく寝心地にもこだわればベスト
パレットは比較的安くオシャレな寝室インテリアを作れる良いアイテムでしょう。
オシャレで品質も高いベッドを買うとなると5万 は見込んでおきたいのですが、この記事では特に触れません。
しかし、オシャレばかりに目が向いて「寝具」としての目的を見失っては本末転倒。
ベッドにお金をかけないぶん、特に身体を受け止めるマットレスはちゃんと高品質なモノを選んだ方がよいですね。
個人的にはパレットにはコイルマットレスや三つ折りマットレスよりも「折り目のない高反発マットレス」がぴったりだと思っています。
これは「モットン」という高反発マットレスなのですが、まるで純白の雲をスポッとくり抜いたような美しさ。
パレットの規則的な構造と調和がとれるようなシンプルな見た目ですが、腰痛対策マットレスとしても評価の高いハイグレード品。
僕も愛用しているので、興味がある方は下記記事も参考にしてみて下さいね。