アレルギー体質の人や敏感肌な人にとってダニの存在は恐ろしいですよね。
身体が痒くなったり、肌に湿疹ができたり・・・どにかしたい!
「有名なダイソンやレイコップの布団クリーナーが気になるけど・・・本当に効果あるの?」
布団クリーナーについての解説と「ダニに悩む人が行いたい対策」について書きたいと思います。
布団クリーナーで行う寝具のダニ対策
布団クリーナーでは生きたダニを吸えず効果は薄い
最初に結論を書いてしまうと、布団クリーナーでは生きたダニを吸うことはできません。
なぜならダニは夜行性であり日中は布団の中に潜り込んでしまうから。
どれだけ掃除機をかけても繊維の奥深くに潜んでいるダニを吸い取ることは不可能なのです。
しかし、ダニの死骸やフンといったハウスダウトは吸うことができるでしょう。
ダニを死滅させるためには布団乾燥機で50℃以上の状態を5分ほどかけてあげればダニはタンパク質変性を起こして死にます。
布団乾燥機の熱は布団の中まで届くでしょうから、中に潜んでいるダニも一網打尽できますね。
ここで注意すべきは「布団の中で死んだダニは布団の中にいる」ということ。
すなわち吸引力の低い掃除機では中にいるダニの死骸を吸い取ることはまず不可能であり、個人的には吸引力が高い掃除機でも「う〜ん」と思っています。
ここでダイソンとレイコップの性能を見てみましょう。
ダイソンの布団クリーナー
ダイソンでは数種類のふとんクリーナーがあり、2017年8月現在販売されている製品は下記。
- V6 Mattress
- V7 Mattress
モデルが新しくなるにつれてV◯の数字が上がっていくようですね。
V7は0.3ミクロンの微細な粒子を99.97%以上吸引すると説明にはありますが、購入者からの評価も良いようです。
吸引力が強いのはダイソンの魅力であるものの一部では「繊維も吸い取って布団の厚みが減った気がする」というようなレビューもありました。
ヘッドノズルに一番近い布団表面の繊維が圧倒的に強い力で吸われるのはイメージできますよね。
となると「効率的にハウスダストを取り除けているとは言えないような?」と疑問がふつふつ・・・。
しかし、布団表面に不着した髪の毛やフケ・剥がれた皮膚などを吸い取るにはこれほど頼もしいクリーナーはないと思います。
レイコップの布団クリーナー
レイコップは布団クリーナーで有名なメーカーですよね。
独自の「光クリーンメカニズム」は他の布団クリーナーにはない機構であり、エイのような特徴的な形も記憶に残ります。
機種は複数モデルありますが、どのモデルも搭載している機構は「光クリーンメカニズム」とのこと。
「光クリーンメカニズム」はすべての機種に搭載されているレイコップ独自の技術です。
「UVランプ」で99.9%除菌・ウイルスを除去し、ダニの動きも抑制、「パワフルたたき」で
ダニのフンや死がいを含むハウスダストをたたき出し、しっかり「吸引」します。
レイコップは過去に「UVランプはダニには効かない」という点でプチ炎上したことがあります。
実際メーカーサイトを読んでみても、ウイルスや細菌に対しての殺菌効果を謳っていてもダニに関して納得のいく説明がありません。
「パワフルたたき」に関しても布団の奥底に潜むダニの死骸やフンを叩き出せるのか微妙なところ。
「湿気が多くカビやウイルスが繁殖しやすい環境の殺菌と表面のクリーニング」としてなら優秀だと思います。
ダニ対策としてはイマイチ弱い印象を受けました。
また、リサイクルショップへ行った際、中古のレイコップが数多く在庫しているのを目の当たりにしました。
「リサイクルショップにある=不要品として売られた」とも考えられます。
布団クリーナーでダニと戦う前に
ダニ対策には根本的な手段が不可欠
布団クリーナーではダニ対策としての効果が薄いということを知って頂けたと思います。
ダニの死骸やハウスダストを吸い出すことは可能ですが、綿入り敷布団にいるダニの死骸やフン全てを取り除くのは難しいでしょう。
ダニ対策には根本的な手段をとることが大切なのです。
- ダニが住み着きたくない環境にする
- ダニの侵入を防ぐ
- ダニを生け捕りする
具体的にはこの3点。
「ダニが住み着きたく環境」とはどういうことかというと「ダニが好む環境」の逆を考えれば良いのですね。
ダニの好む環境とは下記のような条件を持っています。
- 身を潜めやすい場所がある(布繊維はダニにとって最高の場所)
- 湿度がある(60%以上あるとダニは繁殖しやすい)
- 温度が高い(25℃〜30℃くらいが繁殖しやすい)
- 食べ物がある(人間の髪の毛やフケ・食品カスやカビなどもダニの食料)
これを逆に考えると・・・
- 身をひそめる場所がない(=住み心地が悪い or 身の危険にさらされやすい)
- 湿度が上がりにくい(=通気性がよい)
- 温度が上がりにくい(=通気性がよい)
- 食べ物がない(=清潔を保ちやすい)
ということになりますね。
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敷布団をマットレスにするのが即効性と持続性で優秀
敷布団の中はダニが数多く生息していますが、マットレスに変えることで数を一気に減らすことが可能。
寝具 1㎥あたりの平均ダニ数 マットレス 69匹 敷布団表面 100匹 敷布団内部 100 000匹(死骸が多い)
上記のデータではマットレスの素材について明確になってはいませんが、大体ウレタンフォームマットレスを指していると言えるでしょう。
敷布団と比較してもダニの数が少ないですよね。
ウレタンマットレスはダニにとって住みやすい環境ではないことがわかります。
このデータに使われたマットレスはごく普通のものだと思いますが、よりおすすめできる2つのマットレスタイプは下記。
- エア系マットレス
- 高反発ウレタンマットレス
どちらも敷布団を必要とせず、1枚で使えるのが最大のメリット。
というのも、先程のデータを考えると敷布団を使わないだけで約100 000匹(1㎥あたりの平均のダニを住み着かせない事になるため。
ダニ対策としては絶大な威力ですし、寝具を取り替えるだけで減るならラクチンです。
エア系マットレスは高反発ファイバーを中材にしたもので、通気性がよく水洗いできるメリットがあります。
そもそもダニが住み着きたいと思える素材ではない上に、水洗いしてしまえばダニの死骸やフンなどもまるごと洗い流せるでしょう。
寝心地は硬めでこちらも「高反発」ですが、もう少し柔らかさが欲しいという方は「高反発ウレタンマットレス」が良いですね。
こちらは「モットン」という高反発ウレタンマットレス。
密度と通気性を両立し寝心地や腰への負担を少なくした高性能マットレスですが、その特徴がダニに対しても大きな力を発揮します。
いち早くダニをどうにかしたい場合まずは敷布団を見直してみると良いでしょう。
高反発マットレスは10 000 以下でも買えますが、寝心地や耐久性(ヘタり)を考えると、ある程度品質の高いものを使うのが安心。
ダニ対策だけを意識して腰を痛めてしまっては元も子もありません。
結論
ダニを効果的に排除するには根本から対策!
布団クリーナーというとなんだか頼もしいイメージをしてしまいますよね。
でも、ダニ対策と考えるとイメージ以上の効果を得られないまま「高いお金だけ払って対策した気になっていた」ということも有り得るのです。
たとえ「自然災害が起こる地域」であっても水があり作物が育つのなら人はそこに住み続けますよね。
でも「水や作物が育たない地域」に人は住み着きません。
ダニも生きているのですから「ダニの住みたがらない環境にしよう」と考えることがダニ対策の近道だと思います。
参考になれば幸いです。