マットレスを探しているとよくN(ニュートン)という単位を目にするでしょう。
ニュートンとはいったい何なのか?腰痛との関係性は?を解説したいと思います。
マットレスの単位Nとは
ウレタンフォームマットレスの硬さを表している
ウレタンフォームマットレスはJISという規格で定められた測定方法によりニュートンの値などを表示するよう勧められています。
消費者庁の家庭用品品質表示法に基いていますね。
似たような項目として「復元率」を測定するための「繰返し圧縮残留ひずみ試験」というのもあります。
この試験は一辺が50mm以上の正方形で厚さが20mm以上のフォームを試験片として厚さの50%の間隔を1分間に60回の速さで8万回繰り返し圧縮。
その後、30分間室温で放置して試験片の厚さを測定します。
繰り返し圧縮残留ひずみ率(%)を算出し、この数値を100から差し引いた数値(%)を「復元率」とします。
%が数字が高ければ高いほど厚さの変化が少ない(高耐久)ということ。
そのため、家庭用品品質表示法でマットレス選びの参考になる所としては「硬さ(N)」と「復元率」となりますね。
ニュートンの値に対するマットレスの硬さは下記。
区分 | 用語(表示名) |
100ニュートン以上 | かため |
60ニュートン以上 100ニュートン未満 | ふつう |
60ニュートン未満 | やわらかめ |
マットレス全体としては60ニュートン以上100ニュートン未満が「ふつう」に分類されますが、高反発マットレスでは数値がさらに上がります。
腰痛対策として定評のあるモットンによる「体重ごとにおすすめのニュートン値」は以下。
体重 | 体重に適した高反発マットレスのN値(モットン調べ) |
〜45kg | 100N |
50kg | 140N |
60kg | |
70kg | |
80kg〜 | 170N |
モットンは日本人体型に合わせたマットレス作りが強みですから、この数値は参考になりますね。
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ニュートンの値と腰痛の関係性
高反発マットレスは沈み込みが少ない上、体圧分散性もあることから「腰痛持ちに優しい」と評判です。
高反発マットレスの多くはニュートンの値が100を超えているため「N値が高い0=高反発マットレス=腰痛に優しい」と言えなくもありません。
しかし、ニュートンの値はメーカーによってもバラバラであり、人によっては「硬すぎる」と感じることも。
僕自身、違うメーカー・違うニュートン値のマットレスで寝比べてみましたが「ニュートン値の高い方が柔らかい寝心地」ということもありました。
体圧分散性に優れた高反発マットレスは確かに腰には優しいでしょう。
とはいえ人それぞれ「硬さの好み」があるため、そこを間違うと後悔が残るかもしれません。
あとがき
高反発にもいろいろある
一口に高反発ウレタンといっても、寝具に使われているものは大体100Nから170Nくらいまで存在しています。
100Nと170Nは同じ「かためのマットレス」に分類されますが、寝心地はまるで別物。
- 100N・・・高反発マットレスの中でも柔らかめ
- 130N or 140N・・・標準的な硬さ
- 170N・・・高反発マットレスの中でも硬め
先程も書いた通り、メーカー記載の数値でも実際に寝てみると違いを感じるもの。
「高反発にも違いがあるんだな」と知っておくだけで、狙いを付けやすくなるでしょう。
参考になれば幸いです。